研究と業績

 救急医学講座の研究活動は、臨床面では生態浸襲反応に関連した病態の解明、我が国の医療の質を中心とした救急医療システムの向上に関する研究を行っている。また整形外科救急領域では致死率の高い骨盤外傷の治療に関する臨床研究・症例報告を行い、さらに脂肪塞栓症候群の病態生理の解明に関する臨床研究、骨盤骨折の急性期の治療報告と救命率向上のための治療法などについて研究している。神経救急領域では各種神経救急疾患とフリーラジカルや酸化ストレス関連物質の動態について実験的頭部外傷や脳虚血モデルを用いた基礎的研究、及び実際の症例におけるフリーラジカルモニタリングを用いた臨床的研究を行っている。さらに頭部外傷における脳低体温療法については全国多施設共同研究に参加しており、全国的にも中心的な役割を担っている。そのほかにも蘇生後脳症に対する脳低温療法や高気圧酸素療法、持続血液濾過透析法、経皮的心肺補助法などの技法を駆使した先端的集中治療を行っている。救急医療における治療内容の標準化に関する研究として、中毒患者のデータベース化に加えて薬物中毒の治療に関するクリニカル・パスの作成、重症頭部外傷患者のデータベース化に加えて心筋梗塞、外傷患者のデータベース化に関する研究報告も行われている。さらに現在各施設において重要問題になっている院内の感染症対策として救急ICU患者の感染率、起因菌およびその動向についての臨床報告も行われ、特に多剤耐性菌の蔓延を減少させるための抗生剤の選択と使用期間について病院全体を新たな研究対象として方法論を展開しつつある。
 今後も現在までの研究成果をさらに発展させると共に救急医療に関連する研究課題について、基礎医学、臨床医学各科と共同研究を目指して行きたい。


2004年業績
2003年業績
2002年業績