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救命救急センター
三次救急医療は地域救急医療の“最後の砦”として急性発症した超重症の傷病者の診療に24時間・365日体制で当たっています。診療の中心は救急医学科の救急医学専門医が担当しますが、必要に応じて脳神経外科、循環器内科をはじめ院内全ての診療科が治療に参加します。救急患者は年間に2万数千人に上りますが、この三次救急医療の対象は年に700人余です。
患者が蘇生室に搬入されるや否や患者の蘇生術・その他が開始されます。外傷患者であれば日本救急医学会ならびに外傷学会が共同で開発した外傷初期診療ガイドライン(JATEC、ジェイエイテックと呼びJapan
advanced trauma evaluation and careの略称です)によって“取りこぼし”のない初期診療を行います。例えば、昏睡で運ばれた重症頭部外傷患者は30%程度で頭部以外にも重篤な外傷が合併しているなどがその理由です。常に複数の救急医学専門医が診療の中核的な役割を担い、必要に応じて各科専門医の応援を得ます。救命救急センターで初期臨床研修を行っている若手医師も診療に参加します。
その後、病棟での治療は集中治療医学という手法に則って行われることが多いので、人工呼吸器、各種モニター、血液浄化装置、人工心肺装置などが駆使されることとなります。脳蘇生に対して低体温療法が行われれば、やはり必要な各種の機器が用いられます。高気圧酸素治療装置も病棟で行うことができます。看護スタッフにも日本看護協会による救急認定看護師がいて、救急入院した重症患者の看護ならびにスタッフの教育・指導に当たっています。また、院内のCCU(coronary
care unit、循環器集中治療室)には救命救急センターとして数床の病床が確保されていて、救急医学専門医と循環器内科医が連携して急性心筋梗塞を積極的に受け入れ、やはり専門的な集中治療を展開しています。感染管理の手法やその他院内の多くの知恵が救命救急センターの病棟には動員されているといって過言ではありません。
最近では救急救命士や一般救急隊員による医療行為などを救急医学専門医が監督する体制が進められていて、これをメディカルコントロール(MC)体制と呼んでいます。救命救急センターのスタッフ医師は、東京消防庁に出向し救急現場に無線による指導(“オンライン”メディカルコントロール)を行ったり、事例から救急隊員らが学ぶことのできる重要な救急症例について事後に検証する作業(“オフライン”メディカルコントロール)に加わったりしています。患者にとって適切に搬送先の選定が行われ、搬送中にも適切に処置されることは大きな関心事のはずです。救命救急センターのスタッフ医師は地域救急医療の質向上のためにこのような方法によっても貢献しています。
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